コレクション: てぃらら(バレンシアプライド)の旬の時期は?品種の特徴や食べ方も紹介

沖縄県でもなかなか出回っていない希少品種であるてぃららを聞いたことがあるでしょうか?甘味と酸味を兼ね備えたてぃららはすっきりとした味わいから人気を博しているマンゴーです。

今回はてぃららの特徴や美味しい食べ方について紹介します。

てぃららの旬な時期はいつから?



7月


8月


9月


上旬

中旬

下旬

上旬

中旬

下旬

上旬

中旬

下旬

てぃらら



てぃらら



てぃららは7月下旬から9月ごろまで収穫を行うことができる品種です。マンゴーの収穫時期としては遅いため晩生種と呼ばれています。

晩生種はてぃららの他にも人気品種であるキーツマンゴーなどが挙げられます。

てぃららの品種の特徴は?歴史や由来も紹介

てぃららの特徴

品種名

バレンシアプライド

糖度

16度〜19度

時期

7月下旬〜9月

1玉あたりの重さ

600g前後

1kgあたりの玉数

1〜2玉

香り

強い

品種の掛け合わせ

ヘイデンの実生

主な産地

アメリカ

てぃららはアメリカから2003年に沖縄に入ってきたバレンシアプライドという品種です。

沖縄の気候や環境で育成することのできるマンゴーの品種を増やそうという取り組みによって18種類の中から選ばれた品種です。

栽培に手間がかかることや収穫の時期を見極めるのが難しいことから沖縄でも数件の農家しか栽培を行っていません。

農家の皆さんの努力があり、2012年にバレンシアプライドは沖縄でてぃららとして販売されるようになりました。

沖縄では太陽のことをてぃだと言いますが、てぃららはてぃだを浴びたマンゴーを食べて楽しい気持ちになってもらえるようにという思いを込めてこの名前が付けられました。

てぃららの糖度や味の特徴は?

てぃららの味のイメージ

甘味

3

★★★

香り

4

★★★★

繊維

2

★★

後味

2

★★

てぃららの味の特徴は甘味と酸味のバランスが良く、さっぱりとした爽やかな味わいであることです。また、マンゴー特有のクセが少ないこともてぃららの特徴です。

香りは強く、マンゴーの甘くてトロピカルな香りを楽しむことができます。

マンゴー特有の繊維は比較的少ないため、口当たりは滑らかでお子さんでも食べやすい品種になっています。

てぃららの見分け方は?大きさや形や色の特徴

てぃららの見分け方としては細長い形であることが挙げられます。人気品種のアップルマンゴーなどと比較すると縦に長細い形状になっています。

また、1玉あたり600g前後と大きいのも特徴です。

色は収穫したては緑で、完熟してくると上部から赤・黄色・緑と綺麗なグラデーションになるのが特徴です。

てぃららの選び方のコツ 

てぃららの選び方のコツとしては以下のような見分け方があります。

  • 上部が完熟しすぎていないものを選ぶ
  • ふっくらとしていてハリのあるものを選ぶ
  • キズや黒い斑点がない
  • プルームがあるものを選ぶ

細長い形状の品種は上部から完熟していくので、パッと見た感じちょうど良く完熟しているように見えても上部は熟しすぎていることもあります。

そのため、てぃららを選ぶときには上部が完熟しすぎて傷んでいないかなどを確認すると良いでしょう。

また、ふっくらとハリがあり果皮にキズや黒い斑点がついていないかなども確認するようにしてください。

マンゴーは果皮にプルームと呼ばれる白い粉がつきます。このプルームがついているものは新鮮であるという証になります。

てぃららを選ぶときにはぜひ、プルームがついているものを手にしてみてください。

てぃららの切り方や美味しい食べ方は?

てぃららの切り方は種の部分を避けるようにして縦に三等分します。

種が入っていない2つはサイの目切りにします。

皮と果肉をしっかりと分離したい場合には種の入ってない部分を縦に三等分して、皮と果肉の間に包丁を入れると綺麗に分けることができます。

種の周りの部分にも果肉が付いているのでスプーンなどですくったり、削ぎ切りにして食べることができます。

次にてぃららの美味しい食べ方のポイントをまとめてみました。

  • 冷蔵庫で冷やして食べる
  • そのままでも美味しい

てぃららは甘味が強い品種なので冷やして食べても美味しいです。

また、他のマンゴーに比べると甘味がありながらもさっぱりとした味わいなので常温で保存しておいたものをそのまま切っても美味しく食べることができます。

てぃららの食べ頃や追熟の目安は?

てぃららの食べ頃や追熟の目安は以下のポイントを参考にすると良いです。

  • 果皮が赤と黄色と緑のグラデーションになる
  • 触って柔らかくなってきたら食べ頃
  • プルームが消える
  • 追熟は常温で行う

てぃららは完熟してくると果皮が上部から赤くなってきます。

果皮が赤と黄色と緑のグラデーションになってきたら食べ頃と言えます。

また、触ってみて少しへこむくらい柔らかくなっていたら完熟していますので、なるべく早めに食べましょう。

果皮に白い粉であるプルームがついているものは、プルームが消えたら食べ頃と言えます。完熟すると果皮に蜜が分泌されてプルームが消えるためです。

追熟は常温で行います。追熟の日数は購入したてぃららの熟し具合によって日数が変動しますので、こまめに果皮の色や状態を確認するようにしましょう。

てぃららの保存方法は?

てぃららはどのような温度で保存するかによって保存方法が異なってきます。保存方法のポイントは以下の通りです。

  • 常温保存は追熟のために行う
  • 冷蔵保存する場合は乾燥に注意する
  • 長期保存は冷凍庫で行う
  • 解凍は冷蔵庫でゆっくりと行う

常温保存のポイント

常温保存は追熟のために行います。完熟している場合には早めに食べるか、下処理をして冷蔵庫や冷凍庫で保存するのがおすすめです。完熟している状態で常温保存していると傷んでしまう原因になるので注意が必要です。

また、長細い形状のてぃららは上部から完熟が進みますので、上部がブヨブヨになっていないかなどをこまめに確認しましょう。

冷凍保存のポイント

冷凍保存は長期保存したい場合に行います。丸ごと冷凍保存するのではなく、下処理をしてからラップなどをかけて保存しましょう。

解凍するときには冷蔵庫でゆっくりと解凍することによって汁が出てしまうのを防ぐことができます。

冷蔵保存のポイント

冷蔵保存する場合には乾燥に十分気をつける必要があります。

アップルマンゴーは乾燥に弱いため、下処理をしてから冷蔵保存するのがおすすめです。

そのまま冷蔵保存したい場合にはキッチンペーパーや新聞紙などを濡らしてマンゴーに巻いてから袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。

てぃららの賞味期限の目安は? 

てぃららの賞味期限の目安は以下の通りです。

  • 完熟してから常温で3〜5日以内
  • 冷蔵なら5日以内、下処理した場合は1〜2日以内
  • 冷凍すれば1ヶ月程度

てぃららは完熟してから常温なら3〜5日以内、冷蔵なら5日以内には食べるようにしましょう。下処理をして冷蔵した場合には1〜2日以内には食べるようにします。

冷凍した場合には1ヶ月程度は美味しく食べることができます。食べきれない場合には下処理をして冷凍保存するのがおすすめです。


てぃららの成分・栄養素

てぃららの主な成分と栄養素は以下のようになっています。


栄養素

100gあたりの含有量

エネルギー

64kcal

水分

82g

たんぱく質

0.6g

脂質

0.1g

繊維

1.3g

カルシウム

15mg

リン

12mg

0.2mg

ナトリウム

1mg

カリウム

170mg

ビタミンE

1.8g

βカロテン

610μg

ビタミンB1

0.04mg

ビタミンB2

0.06mg

ビタミンC

20mg


てぃららに含まれる成分や栄養素としてはビタミンB、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、カリウムなどです。

てぃららは完熟する前はビタミンCが豊富に含まれており、完熟するにつれてβカロテンが増えていきます。

どちらの栄養素も生活する上で欠かせないものになるので、てぃららを食べて取り入れていきましょう。


てぃららの効果・効能について

てぃららにはたくさんの栄養素が含まれています。

それぞれの栄養素がどのような効果・効能を発揮してくれるのか紹介します。

βカロテン

完熟後に増えるβカロテンには体内の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。肌を若く保ったり、ハリや艶を維持してくれます。

カリウム

カリウムにはむくみを取ったり、体内の老廃物を排出する効果が期待できます。むくみやすい女性にとってはありがたい成分です。

ビタミンC

完熟前に多く含まれているビタミンCはシミなどの原因であるメラニン色素ができるのを防いで肌の健康を維持してくれると言われています。

ビタミンE

ビタミンEは細胞の酸化を防いだり、赤血球が壊れてしまうのを防ぐ効果があります。これらの効果によって体内の老化が進むのを抑えてくれます。いつまでも若々しくいたい人にとっては注目すべき栄養素です。

ビタミンB1

ビタミンB1は糖分からエネルギーを作り出す手助けをしたり、皮膚などの健康を維持してくれる栄養素です。

脳は糖分のエネルギーを多く使用している器官なので、正常に働くためにはビタミンB1が欠かせません。

ビタミンB3

ビタミンB3は脂質などからエネルギーを作り出す手助けをしたり、肌や爪などの健康を維持してくれる栄養素です。

また、成長にも欠かせない栄養素ですのでお子さんなどにも積極的に取り入れてほしい栄養素と言えます。


てぃららの産地や生産量は?

てぃららは主に沖縄県の西表島などで栽培が行われている品種です。

2012年に販売が開始されたばかりということと、栽培が難しいことから生産量は約2t程度です。

沖縄県でのマンゴーの生産量は3000tを超えていると言われているので、そのうちの0.1%にも満たない生産量であることがわかります。


てぃららの値段・価格相場

てぃららは2kgで1万円程度で購入することが可能です。2kgだとおよそ3〜6玉なので1玉2500円前後で販売されているということになります。

沖縄でもほとんど出回っていない希少なてぃららを2500円前後で購入できると考えたら1度は食べてみる価値があるのではないでしょうか。

また、沖縄県の現地などでは1個1000円で購入することができることもあるようです。